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前眼部疾患

結膜炎

結膜では、細菌、ウイルス、クラミジアなどによる感染性結膜炎だけではなく、アレルギー性結膜炎や、ドライアイなど眼表面疾患まで、様々な炎症疾患が見られます。しかし、日常的な結膜炎の診療は軽視される傾向があります。充血や眼脂の形態をきちんと見分けることで、治療に当たることは極めて重要です。

流行性角結膜炎(EKC)

はやり目と呼ばれる病気の代表が「流行性角結膜炎」です。アデノウイルスという感染力の強いウイルスが原因で、学校や職場などで集団感染することがあります。結膜の充血、痛み、かゆみ。まぶたの腫れ、目ヤニ、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。「はやり目」は他の結膜炎よりも症状が激しく、特に子供では強く表れます。治療は抗菌剤やステロイド点眼薬などで症状を軽くすることができますが放置すると角膜に混濁が生じて視力が落ちることもあります。重くなる前に早期に治療を受けることが大事です。また周りの人にうつさないよう、石鹸でこまめに手を洗うように心がけ、タオルの共用は避けましょう。

アレルギー性結膜炎・花粉症

先進国では20~30%の方がアレルギーに罹患していると言われています。アレルギー性結膜炎とは外部から入ってきた異物に対して、結膜の粘膜が過剰に反応して、かゆみ、充血、眼痛などの症状を生じさせることです。アレルギー性結膜炎はドライアイと併発し悪循環を起すことがあります。ドライアイでは涙が減って眼の表面を保護するバリア機能が低下して乾いてしまうため、花粉、コンタクトレンズなどの異物でアレルギー性結膜炎を起しやすくなります。アレルギー性結膜炎の治療は抗アレルギー点眼薬の治療法が基本です。また、アレルギーに感染性結膜炎を併発する症例もありますので慎重に治療することが求められます。

ものもらい・麦粒腫・霰粒腫

一般的にものもらいはまぶたの皮質腺やマイボーム腺がつまって、まぶたに炎症やしこりができた状態を指します。急性炎症の麦粒腫と慢性炎症の霰粒腫の二種類があります。麦粒腫は抗菌薬の点眼や内服薬で治りますが霰粒腫はしこりが大きくなった場合、外科的に切開してしこりを取る必要があります。

円錐角膜

角膜の中央が薄くなり、前方へせり出して円錐状に変形していくのが円錐角膜といいます。角膜の中心部が変形したため、視力低下や強い乱視などの症状が生じます。原因は不明ですが多くは思春期に発症して、30歳前後には進行がおさまってきます。また、激しく目をこすることが円錐角膜の原因ではありませんが、円錐角膜の進行の原因となる可能性があるので、円錐角膜の方は目をこすらないように注意する必要があります。
初期はハードコンタクトレンズで矯正しますが、病状が進むとコンタクトレンズの使用ができなくなりますので、その場合は角膜移植が必要になります。最近、CXL(クロスリンキング)という治療方法の試みが始まっています。
CXL(Corneal cross(X) Linking)とは角膜実質部(Corneal stroma)に、Riboflabin(Vit.B2)を浸透させ、紫外線(UV-A)を照射して、活性化させて、角膜繊維に架橋(cross-linking)させて、強度を向上させ、実質部を安定化、角膜形状を正常化させる治療です。

角膜感染症

角膜感染症とは、細菌やカビ(真菌)、ヘルペスなどの病原体が角膜に感染し、炎症を起している状態です。角膜の表面はバリア機能をもち、さらに涙に被って守られています。したがって、ばい菌にふれただけで角膜感染症になることは通常はありませんが、何らかの原因で角膜上皮が傷つけられ、そのバリア機能が壊れると病原菌が角膜実質に入り込み、角膜感染を引き起こします。
一旦感染が起こり、適切な治療を怠ると、病原菌がどんどん角膜の中に広がり、角膜が白く濁って視力低下することもあります。

角膜ヘルペス

単純ヘルペスと帯状疱疹ヘルペスの2種類があります。
単純ヘルペスによる角膜感染症は目が赤くなったり、痛みを感じたり、といった角膜表面の症状が現れますがそれ以上に深刻にならないのが普通です。しかし、角膜の深い部分に感染が及びますと角膜が白く濁ったり、目の中に炎症が生じたりすることがあります。角膜深部に感染すると角膜潰瘍が生じ、視力が落ちます。
帯状ヘルペスは顔面の周りの神経、三叉神経を侵します。もし病原ウイルスが眼球まわりの神経を侵した場合は、角膜潰瘍、虹彩炎、緑内障など、重篤な眼の病気を生じることがあります。まれに、眼球運動神経、視神経、眼内炎が障害をうけることがあります。

鼻涙管閉塞症

鼻涙管閉塞症は、目頭から鼻に抜ける涙の排水路(鼻涙管)が詰まる病気です。鼻涙管が詰まってしまうと、涙が鼻に抜けず、涙が溢れ出し、止まらなくなります。治療しないと眼窩周囲炎や涙嚢炎につながることもあります。
鼻涙管閉塞症は先天性と後天性の2種類に分けられます。先天性の場合は、成長と共に自然に治ることも多く、涙嚢を一日数回マッサージすることで、90%が1年以内に治ります。後天性の場合は中年以降の女性に多くみられます。治療法として、特殊なシリコンチューブを鼻涙管に沿って、挿入する方法と詰まった鼻涙管をバイパスでつなぐ手術の2つ方法があります。

流涙症

鼻涙管閉塞症がなくても、涙がたくさん作られすぎたり、機能的に涙がうまく流れなくたりすることがあります。あふれた涙は目の周りに溜り、頬まで流れていきます。
治療は原因によって違います。内反症や逆まつげ、結膜弛緩症などは手術によって治ることがありますが原因なく、単に機能性流涙症は対応難しい症例もあります。

眼瞼下垂

先天性と後天性の二種類にあります。先天性眼瞼下垂は眼瞼挙筋という筋肉の力が生まれつき弱いために起こる病気です。片眼でけに起こることが多いのですが、瞳孔が眼瞼で完全に隠れていて、眼が使われないために、弱視になる危険がある場合は、なるべく早く手術をしなければなりません。
後天性は年齢と共に眼瞼挙筋の力が弱くなって起こったものが多いです。最近ではコンタクトレンズの長期装用(20年以上)が原因で起こることもあると言われています。不自由ならば、眼瞼挙筋を縫い縮める手術を行うと治ります。

 






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