特殊な形状のコンタクトレンズを寝るときに装用することで角膜の形状を扁平化させ、近視や乱視を矯正する方法です。
(寝る前にレンズ装着、朝起きた時にレンズを外す)
レンズを外しても一定期間角膜の形状が維持されるため、昼間は裸眼生活が送れます。
近視は眼球が後方に伸び、ピントの位置がずれることで生じる軸性近視が多く、一度眼軸が伸びると戻ることができません。
マイオピン点眼薬は眼軸の伸展を抑制する効果があるといわれ近視の進行を遅らせることが確認されています。
マイオピンは近視の進行を抑制する薬です。近視を治す薬ではありません。
2年間で近視の進行を平均60%軽減させます。近視が全く進行しないわけではありません。
対象年齢は12歳以下の学童が中心、成長期まで使用可能です。
対象者の近視は中等度(-6D)以下の近視の方です。
オルソケラトロジー治療の併用も有効です。
治療の対象であるかを検査・診断で確認します。
適応があれば治療内容の説明を行い、点眼薬の使用を開始します。
点眼方法:両眼1日1回眠前に点眼(1カ月に1本使い切り、残薬を捨ててください。)
点眼薬使用後に眩しさ、アレルギー症状がありましたら当院までご連絡ください。
1カ月検査:点眼薬使用後の状況を確認し、異常がなければ点眼薬を3本処方します。異常が認められた場合は治療を中止することがあります。
3カ月毎に定期検査:定期的に視力や眼軸長等を検査し治療を評価します。
治療は2年以上継続していただくことをお勧めいたします。
検査・診断費用 ¥2200(税込)
薬剤費用(1本あたり、税込) ¥3600(0.01%)・¥3800(0.025%)
この治療は自由診療です。(保険診療や子ども医療費助成制度は適応されません。)
コンタクトレンズの材質は、大きく分けてシリコーンハイドロゲルレンズ、使い捨てコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズとハードコンタクトレンズなど4つのタイプに分かれます。
コンタクトレンズの選択肢が増えますがそれぞれの特徴を理解し、自分の生活スタイルにふさわしい目にあったレンズをお選びください。
また、コンタクトレンズは目にとっては異物です。どんなに良いレンズを使っていても障害が起きる可能性があります。最近の調査ではコンタクトレンズ使用者の10人に1人は眼障害があると言われています。特に最近コンタクトレンズの不適切な使用による難治性の角膜感染症が増えています。角膜感染症による矯正不能な視力低下もしばしば見られます。安全のために、コンタクトレンズは眼科専門医の管理のもとで使いましょう。
※薬事法上、コンタクトレンズは適切な管理が必要とされる「高度管理医療機器」に指定されています。
一回の装用で使い捨てるタイプのソフトコンタクトレンズです。毎回新しいレンズを使うので、清潔面では一番ですが、コストも少し高くかかります。お手入れが面倒な方や毎日使う必要のない方、アレルギー性結膜炎などで、コンタクトレンズが汚れやすい方に適しています。必要時のみ装用できるため、旅行やスポーツ時のみ使用するという人とっては大変便利です。
頻回交換レンズとは、一枚のコンタクトレンズを2週間・一カ月間と定期的にはめかえるソフトコンタクトレンズです。装用後は通常のソフトレンズのように洗浄・保存液による保存が必要です。短期間で新しいレンズに交換するため、比較的汚れがつきにくく、快適な装用感が特徴です。決められた期間を守ってお取替えが必要です。使用期限を超えたり、無理に長時間装用したりするなど重篤な眼障害を発生します。
ソフトレンズは素材が軟らかくて初めての方でも異物感が比較的少なく、購入直後から快適にお使いいただけるのが特徴です。装用後の洗浄をきちんとしないと、コンタクトレンズが不潔になりやすく、アレルギー性結膜炎の原因になることもあります。激しいスポーツや屋外での活動に向いていますが、乱視の程度によっては、十分な視力が望めないこともあります。軽度の乱視であれば矯正できるレンズもあります。ソフトコンタクトレンズは装用感がよいため、目にトラブルを生じても自覚しにくく、発見が遅れて障害が重症化することがあります。調子がよくても定期的に診察を受けることが大事です。
ハードタイプのコンタクトレンズは硬いため、近視、遠視のみならず乱視の矯正にも適しております。最近のハードコンタクトレンズは酸素透過性が高く、酸素不足による角膜障害は一昔に比べるとかなり減りました。また、装用後の洗浄・保存をきちんとすれば、汚れもつきにくく、アレルギー性結膜炎になりにくいのが特徴で、使用期間も長く、コストパフォーマンスに有利です。初めて使用する方は異物感を感じることがありますが約一週間で慣れてきます。サイズは角膜より小さく、落ちやすいため、激しいスポーツやほこりっぽい屋外での活動には不向きな場合があります。
おしゃれ用として、レンズに色素を入れたカラーコンタクトレンズは瞳の色を変えたり、瞳を大きく見せたりするなど、若い女性を中心に使用者が増えています。しかし、製品によって、着色方法が問題で、色素が溶け出し、角膜に障害を起こしたり、視力が落ちたりする症例はしばしば見られます。着色されたレンズでは付着した汚れがはっきりわからないため、汚れが落ちたかどうか確認しにくく、レンズの汚れによる眼障害が起こりやすくなります。また、酸素透過性は比較的に低いため、酸素不足になりがち、長期間の使用は注意が必要です。
以前から近視用のレンズを使っていた方は40歳代の後半にさしかかると遠近両用レンズを求めるようになります。
最近の遠近両用レンズは性能も向上していますがレンズが角膜の上に動くため、遠近の矯正を1枚のレンズで行うのは限界があります。一般的に遠近両用レンズは眼鏡よりくっきり感に欠け、見え方は完全とは言えません。また、慣れるまで時間かかり、途中であきらめる人も見られます。遠近コンタクトレンズを成功させるには根気が必要です。経験豊富な眼科専門医のもとで作成することが大事です。